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「悪化を防ぎたい!」その心情に寄り添いながら、数値改善へ!
~50代男性・糖尿病り患者の改善事例紹介~

「健康バランス食」と管理栄養士との定期的な栄養相談を続けると、どんな効果があるのか、気になりませんか?
そこで、管理栄養士歴25年の、はーと&はあとライフサポート社の大都宏子さんに、糖尿病の症状改善につながった事例を伺いました。

「悪化を防ぎたい!」その心情に寄り添いながら、数値改善へ!

どのような方でしたか?

58歳の田中さん(男性:仮名)は、長年にわたり職場検診で高血糖を指摘されていましたが、工場勤務で忙しく、毎日21時から22時頃に帰宅する生活を送っており、特に対策を取らずに過ごしていました。
ある年の12月の健診で、糖尿病の判断数値である「ヘモグロビンA1c(HbA1c)値」が12.6と危険なまでに高くなり、医師から入院を勧められました。しかし、入院はしたくない!それを回避するために、「まずは糖尿病について学びたい」との相談を受け、食事療法がスタートしました。

ヘモグロビンA1cとは?

糖尿病のコントロール状態を評価する指標であり、過去1~2か月間の血糖値の平均を示します。単発的な要因で上下することはありません。正常値は、日本糖尿病学会の糖尿病治療ガイドラインで4.6~6.2とされています。

食事療法に入る前の食生活は?

初回のヒアリングでは、朝は菓子パン、昼は社食、夕食はコンビニ弁当、夜食にはお饅頭や果物、そして砂糖入りの清涼飲料水を摂っていることが分かりました。高血糖になる原因ばかりの食事です。

菓子パンやコンビニ弁当、饅頭や果物、ジュースに囲まれている中年男性イラスト

どのような提案を?

まず、朝食を菓子パンからごはん・味噌汁・納豆に変えることを提案しました。これは、菓子パンは血糖値を急激に上昇させてしまうため、食物繊維やたんぱく質を摂ることで急激な血糖値上昇を防ぐ、という理由からです。さらに、夕食には皆さまが今、召し上がっている「健康バランス食」よりも、よりエネルギーと塩分を調整している当社のお弁当を利用してもらいました。

栄養コントロール食

当社のお弁当を利用していただくことで、糖尿病患者様に知っていただきたい1食の量やバランス、味つけを学んでもらい、他の食事内容への応用につなげたいからです。また、間食には血糖値の上がりにくいおやつ、たとえば無塩の素焼きナッツやヨーグルト、チーズを選ぶよう、指導しました。飲み物には、砂糖の入っていないものに変更するようアドバイスしました。

田中さんの反応は?

当社のお弁当を食べ始めた当初は、帰宅後すぐお菓子を食べることは止めるようになったものの、「足りない」と感じておかずを足したり、夜中に空腹感を感じ、スナック菓子を食べたりしていました。
が、徐々に1食当たりのお弁当の量に慣れ、3か月後には、適正な量で満足できるようになっていました。また、朝食や間食には糖質の上がりにくい食材を取り入れるようになり、私たち管理栄養士がつきっきりにアドバイスしなくとも、自ら食事療法を続けることができるようになりました。

成果は?

食事療法をスタートした3か月後には、HbA1c値が8.2に下がり、6か月後には7.0にまで改善しました。そして、1年半後には6.9にまで低下しました。

グラフ

現在は?

現在も、管理栄養士の指導の下、食生活の見直しを続け、適宜冷食弁当を利用することでうまく血糖コントロールを続けておられます。

生活習慣病を悪化させないためには?

生活習慣病は字のごとく、「生活習慣によって引き起こされる病気」。生活習慣が悪化にも改善にも予防にも繋がるのです。そのため自分の健康状態に合った正しい生活習慣を知り、継続することが重要です。意識を頑張って変える、頑張って行動を変え、継続させることはとっても大変ですが、「頑張って」が「当たり前の習慣」になれば自然と続けられる習慣になります。
「愉しく健康に。続けられる食習慣」を身につけて頂くこと。これがたとえ生活習慣病になったとしても、愉しく健康に過ごして頂けるポイントだと思っています。

文責:
ヤクルトの「ヘルシーデリ」plus
事務局